ハローバンドル

ビットコインの使い方を知るには、ビットコインを保管するウォレットや取引所の区別から


急増するビットコイン利用数 出典:Bitcoin日本語情報サイト

世界における取引額はすでに18兆円を超え、ますますビットコインは広がりを見せています。
ニュースになることも多く、使ってみたいと思う事はありますし、バンドルカードでもビットコインチャージに対応しましたが、なかなかシステムが複雑そうで手を伸ばしづらいという面もあるかと思います。
今回はそのビットコインの中でも特に曖昧で分かりづらい、ウォレット、ビットコインアドレス、取引所といった事に関して一つ一つ考えてみたいと思います。

ビットコインアドレス


ビットコインのシステムでは高速で送金処理が行われる

まず、ビットコインの基本として、お金のやり取りはビットコインアドレスと呼ばれる口座のような概念で管理されています。
ここで注意したいのが、ビットコインはそもそも現実に「ビットコイン」というお金が実物として存在するわけでは無い、ということです。
なのでビットコインにおけるお金のやり取りは、各ビットコインアドレスの残高の増減として認識されています。

例えば、
「八巻さんが岡田さんへ4BTCを渡す」
という行為は、ビットコインの世界では
「八巻さんのビットコインアドレス残高が4BTCだけ減り、岡田さんの保有量が4BTCだけ増えた」
と認識され、渡された4BTCは「八巻さんから岡田さんに渡された4BTC」として特別に区別されて考えられている訳ではありません。

ビットコインの世界では、全てのビットコインアドレスの残高の変化が記録されており、資金の流通の結果、各ビットコインアドレスを合わせた額が常にビットコインの総量と一致するように監視されています。このシステムのおかげでビットコインは通貨としての信頼性を獲得できていると考えられます。

以上の話であればビットコインを利用するには、ビットコインの口座であるビットコインアドレスさえ持っていればよい、ということになりますが、事はそう簡単ではありません。


ビットコインアドレス 出典:bitflyer

通常、ビットコインアドレスは27~34文字の英数字から成る文字列であるため、それを見ただけではそのビットコインアドレスが誰のものかはわかりません。
しかし、ビットコインアドレスはシステムの特質上、取引の記録が公開されてしまっています。
また、ビットコインアドレス自体は送金先を表す「住所」でしかないので、送金や決済などビットコインを動かして管理するためのシステムが別に必要になってきます。 メールアドレスだけあってもgmailやYahoo!メールのようなメールを送受信できるサービスがないとメールのやり取りができないのに似ています。

そこで開発された概念がウォレットです。
ウォレットは複数のビットコインアドレスをまとめ、一つの口座としてビットコインの送金や決済などの管理をするシステムです。
ビットコインは、このウォレットによって通常のお金のように直観的に使うことができるのです。

ウォレットの意味 その1 匿名性の確保

まず、ウォレットを使う意義として大きいのが匿名性の確保です。 上で説明したように、ビットコインの世界ではではビットコインアドレスの取引が公開されていて、誰でも自由に見ることができます。


送金の記録は誰でも見ることが出来る 出典:Blockchain.info

これは、固定した一つのビットコインアドレスのみを使って資金の授受を行うと、取引内容をたどられた時に個人を特定される危険があることを意味します。
そこで、ウォレットはユーザーの見えないところで、いくつものビットコインアドレスを自動的に生成、管理し、毎回毎回違うアドレスを使って金銭の授受を行う事で、ビットコインアドレスから個人が特定されないようにしてくれるのです。


送金の様子。二つのアドレスに送金されている。 出典:Blockchain.info

ウォレットの意味 その2 資金の分散管理

ウォレットはビットコインを用途によって分けて保管する意味でも大切な存在です。
ウォレットは直訳すれば財布ですが、ビットコインにおけるウォレットは現実の財布の機能を超えた存在であると言えます。


直訳すれば財布

皆さんも、現実の世界で用途によって財布を使い分けることがあると思います。
例えば、少額の買い物にはがま口や小銭入れ、メインでは長財布、家にはカード類やまとまったお金を保管しておく用の財布、など用途ごとに自分のお金をわけて保管するのが、セキュリティ的にも、利便性的にも普通だと思います。
その延長線上で考えると、銀行口座も財布の一種かも知れません。

ビットコインでも同様の事が言えます。ウォレットにも、普段少額で使う用、メイン用、貯蓄用などいくつかの種類が存在し、ウォレットの特徴と用途に応じてウォレットの使い分けが必要になってきます。

ウォレットの種類

ウォレットは大きく分けて3種類あります。
それぞれ適した使い道が異なるので、ウォレットを使う際は自分の目的とウォレットの特徴が合致しているかをしっかりと確認することが重要になります。

  • ウェブウォレット


coinchek ビットコインウォレットはスマホで使える。
出典:coincheckビットコインウォレット

クラウド上などで管理会社が個人のビットコインアドレス、秘密鍵をまとめて管理するウォレットです。
ウェブ上にデータがあるのでパスワードさえ把握していれば、どこからでもアクセスして送金などを行える手軽さが利点となっています。
一方で、ウォレットの管理会社がパスワードなどを流出させてしまった場合、ビットコインアドレスから資金を抜かれること考えられ、セキュリティは最も弱いと言えます。
用途としては頻繁に動かす少額の資金を入れておくのに適しています。

  • デスクトップウォレット


種類も多い 出典:bitcoin日本語情報サイト

パソコンやスマートフォンなどの端末に専用のソフトウェアを入れてビットコインを管理するタイプのウォレットです。
自分自身でパスワードを管理できたり、取引に使うビットコインアドレスの指定、複数ウォレットの使い分けなどカスタマイズ性も強いのが特徴です。
端末上に情報を記録するため、ウェブウォレットよりはセキュリティに優れていますが、端末自体がインターネットと繋がる事もあるため、若干のハッキングリスクが残ります。
また、初回に全取引データのダウンロードが必要になったり、手間がかかるものもあります。

  • コールドウォレット(ペーパーウォレット)


家事でも焼けないコールドウォレットが発売されている
出典:ビットコイン・ブロックチェーン研究所

オフラインのパソコンや、実際の紙でアドレスや秘密鍵(後述)を保管しておくタイプのウォレットです。
オフラインでの管理が基本なので、ハッキングなどに対するセキュリティの強さは最も高いと言えます。
その反面、一度使うと再度紙を発行し直さなければならない手間や、紙を無くしてしまった場合は二度とお金が戻ってこないといったヒューマンエラーに弱い側面もあります。
用途としては多額の資金管理や長期保有に適しています。

まとめると、
【セキュリティ】
コールド>デスクトップ>ウェブ
【利便性】
ウェブ>デスクトップ>コールド
といった順番になるので、用途に応じてこれらのウォレットを使い分けるのが理想だと考えられます。

ウォレットの意味 その3

ウォレットには個々のビットコインアドレスの所有権を明確にする意味もあります。
すこし長くなりますが、ビットコインアドレスの所有権について考えてみたいと思います。
現実世界であれば、財布の中のお金を使う事ができるのは、その財布を実際にその手の中に持っている人です。
しかし、ビットコインアドレスはシステム上に存在する数十ケタの文字列でしかなく、それがあなたのお金の入ったビットコインアドレスであると、どうやって示せばいいのでしょうか?
この問題に対して、ビットコインアドレスに対応する秘密鍵と呼ばれるものが存在します。
秘密鍵もランダムな文字列やQRコードで表されます。
秘密鍵が重要なのは、ビットコインアドレスから送金を行うためには、この秘密鍵が必要になるという点です。
つまり現実世界で「財布を手の中に握っている」ということは、ビットコインの世界では「自分のビットコインアドレスの秘密鍵を知っている」ということになるのです。
逆に、秘密鍵を他人に知られれば勝手にアドレス内の資金を送金されてしまう事もありえます。


この公開鍵(ビットコインアドレス)と秘密鍵の組み合わせのセキュリティにより、ビットコインは公開鍵のみでは送金不可能という、強固な構造になっています。
公開鍵と秘密鍵について詳しくはこちら
» Bitcoin日本語情報サイト(外部のサイトへ)

ですので、ビットコインのシステムがここまで普及したのは、構造上通貨の安定性が守られている、ということもあるのです。
ビットコインの世界では秘密鍵無しでお金を移すことができない仕組みになっています。
しかし、これはメリットばかりではありません。
もしあなたが、自分の秘密鍵を忘れた、失ったということがあれば、その失われた秘密鍵に対応するビットコインアドレスの中の資金は二度と動かせないということになってしまいます。
現実世界で考えると、自分の財布が焼却場で燃やされたレベルで回収が不可能な状態です。

やっと話が戻りますが、ウォレットの役割には複数の秘密鍵の管理をまとめて行ってくれるということもあります。
複数のビットコインアドレスを持つと、それぞれの秘密鍵を管理していくのは大変です。
ウォレットを使えば、ウォレット自体のパスワード一つさえ把握していれば、秘密鍵の面倒な処理、管理は自動で行ってくれるので、よりビットコインを簡単に使う事ができます。

取引所

ビットコインの世界では東証のような中央市場が存在せず、複数ある取引所の中でそれぞれ取引が成立しているので、取引所によって為替レートが異なる事もあります。
基本的に日本の取引所では円⇄ビットコイン、その他の仮想通貨⇄ビットコインといった取引が行われています。

取引所にお金を預ける?


ビットコイン関連でよく耳にすることとして、「取引所にお金を預ける」ということがあります。
実際に取引している方でも「取引所にお金を預ける」という事が何を意味するか曖昧な場合もあるかとおもいます。
取引所を利用するためには大抵、その取引所専用の口座を作ることになります。

この口座とは、元をただせばビットコインアドレスであり、口座という名前のウェブウォレットであると言えます(分かりづらいですね)。
つまり、取引所にビットコインを預けているという事は、「取引所が運営する(口座と言われる)ウェブウォレットにお金を預けている」という状況なわけです。
さらに分かりづらいのが、取引所では円など、その他の通貨も同時に入れておくことができるので、正確には取引所の口座とは、「ビットコインのウェブウォレットと現実の通貨(円、ドル)用の口座を合体したもの」であると言えます。

取引所にビットコインを預けすぎていませんか?

ここで問題になるのが取引所の口座にビットコインを預けるという事は、ウェブウォレットにお金を預けているのと同じであるということです。
ウェブウォレットは特徴としてセキュリティが弱く、管理会社に問題があると一時的に使用停止になったり、最悪の場合資金が盗まれて返ってこないこともあり得ます。

投資目的でビットコインの売買を行う場合は一定額のビットコインを取引所の口座に入れておく必要があります。
ですが、預け額の一部しか取引に使わない場合や、預け額が大きくなった場合にはよりセキュリティの強い、デスクトップウォレットやペーパーウォレットへビットコインを移し替えることをおすすめします。

実際に2014年には取引所の最大手であったMt.Goxがパスワードなどを流出させ、破綻、預けていたお金が返金されないという事件も発生しています。
転ばぬ先の杖とは言いますが、自己責任のビットコインの世界では自分の資金をどのようにリスクヘッジしていくかも大切になるかもしれません。

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Rei Matsuzaki

2016年12月27日

コラム

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